逃げ道はないと思え

なかなか思うような成果が出ない時期だが、そこは焦っても仕方がない。
今はバネを貯める時期。
そう思ってやっていて、立て続けに成果が出た去年の前半。
今日はその施主に電話をしてみた。



「久しぶりだなあ、元気にやってるか?」


俺が電話をしたことを歓迎してくれて、なんだかほっとする。


「うちの息子がさあ、この前呑み屋でおたくの社員さんに会ったって行ってたよ」
「ええ、伺ってます」
「でもたろーさんはたぶん会った事ないよなあ、下の息子だからさあ」
「大学院の息子さんですよね、けど僕の名前も出して頂いたみたいで」
「あ、そうなの?俺が家であんたのこと色々話すからさあ、覚えてやがんだなあ」
「ありがとうございます」
「そうそう、あのアパートの費用の還付の件、全額返ってきたよ!」
「え?ホントですか?」
「いやーたろーさんのおかげだよ、額が額だからさあ」
「おめでとうございます!」
「忙しいみたいだけどさ、応援してっからさ」



いい時期に契約をいただいたお客さんからは、ホントに感謝をしてもらえている。
俺の波で色々なことが左右される。
泣き言ばっか言ってられない。



あの時の、いい時期にはどうしてたかっていうと、その時はその時で辛かったけど、やっぱり「こうしたらいいんじゃないか」って色々考えながらやっていた。
新規でやってみようと思っていたことは、色々批判されつつも続けていた。
「短期的な成果も出せ」
そう言われながら、それも踏まえながら仕事をしていた。
今はどうしても、気持ちにブレがある。
戸惑っているのが正直なところ。
気持ちがブレる。
焦りや不安がある。
「成果が出ないままの時期が長く続くんじゃないか」と。
ただ、それだけ時間のかかることに取り組んでやろうと決めたんだから、色々言い訳や逃げ道を探そうとせずに、受け入れることは受け入れ、欠点は直し、反省をしながら進むしかない。
そういうスタイルでやってきたはずだ。
最近はどうも逃げ道をちらちら見ながら仕事をしていた気がする。
逃げられはしないんだから。



前向きに、前向きに。