オシムは言う。
「重要か重要でないかと言えば、私にとっては全試合重要だ」
親善試合といえど、気が抜けない。
いかに交流を深めるかということも、試合に負けないということも重要。
ある意味難しい。
下北沢にてキックオフ。
オシムは言う。
「全てがダイナミックさの中にある。
ダイナミックにできる者は、どんな相手もやっつけられる」
ダイナミズム。
序盤から飛ばす。
しかし、取引先の業者だけに粗相は許されず、皆攻めあぐねる。
(俺が出入り禁止になったら困る)
それでもオシムは言う。
「大事なのは、相手にとって怖いプレーをみせること。
プレーしている選手はみなが強い気持ちでゲームに臨むこと」
ある男が言う。
「ドスケベとか平気!?」
うわぁ・・・。
試合終了。
オシムのインタビュー。
「我々は、失うものを全て失ってきた」
さらに続ける。
「言いたいことも言えないこんな世の中なのだ」
長い旅が続く。