当たり前のこと


その人にとっての本当の強み、他の人にはなかなか真似のできない強みというのは、それが本当の強みであればあるほど、本人にとっては「できて当たり前、知ってて当たり前」であることが多いのです。だから、それを「あなたの強みってここですよね」と言われると「はあ、それは私にとっては当たり前なんですけど」と思ってしまう。


 一方で、周囲の人たちにはできるのに自分にはできないことに意識を向けてしまい、いわば「ない物ねだり」をしてしまう。


 しかし、ではその「ない物」を一生懸命に努力して獲得したとしてどうなるかというと、せいぜい「人並み」にしかならないわけです。しかし、これでは厳しい。なぜかというと、「人並み」のものには誰もお金を払わないからです。経済価値が生まれないんですね。


 人がお金を払うのは、いつも「ユニークなもの」です。そして、自分を他者と差別化するポイントは常に、本人が当たり前と思っていることの中にこそ潜んでいるものなのです。