対外折衝で感じる「能力の高い人間」

電話越しだと異様にライトだった。



大丈夫か?



融資に失敗したらお客さんは建築計画を前に進められないし、会社の信頼に関わる。
特に今回の案件が借地権だっただけに、そこをミスるとマズい。


資金計画を完全に把握できないままお客さんとの交渉が進んでしまうケースが多い。
契約をして、そこから初めて融資の段取りを組む、というパターン。
ただ、本来であれば融資を組む場合の契約は全て停止条件付きとするべきだ。
でないとたとえ融資が実行できない場合でも契約内容は履行され続ける。
もちろんその範囲内で違約金も発生する。




そんなわけで事前に融資の相談を打診。
電話の応対はライトだった。
大丈夫か?
販売資金の課長に話す。


「でもあそこの銀行では5指に入るようなできる担当らしいよ」




半ば不安に思いながら銀行訪問。
現れたのは声のイメージよりずっと若い。

予想通りノリは軽い。
ただ、頭の回転が恐ろしく速い。
マニュアル通り「保証会社に上げてみないと…」ではない対応。


一言「危ないね、この条件だと」



意味のある事前相談だった。
こういう融資担当がいるんなら、案件も相談したくなるなあ。






もう休みだったから、俺私服でシューズにビンディングのアタッチメント付いてたけど。