武士道

帰り道、新宿駅で偶然大学の時の建築学科の友人と会った。



約二年ぶりだろうか。
経堂に住んでるんだって。
会うなり6/20の建築基準法の改正の話題が出るあたりにお互い違和感を感じた。


大学の時の建築はいわゆる学問であり、作品であったから、社会に出て接する建築とひとくくりにして見ることができなかった。


北側斜線も建ぺい率も混構造も、日影規制も天空率も使わない。
そんな世界だ。



だから大学の友人と今実務でやっている事柄を共通の認識のもと話すのは、なんとも不思議な感じがした。


学生時代と社会人になってから、扱うものは同じ「建築」というフィールドなのに、その二つに完全に線引きをしようとしていた。
畑が違うぐらいの意識があった。
でもその二つをつなぐのは俺にとっちゃやっぱり建築なわけで、そこはもっともっと自信を持ってかないといけない。


立ち話の数分間が、非常に有意義だった。




いくつかの流れのきっかけは昨日の打ち合わせ。
打ち合わせの三時間があっというまで、最後にお客さんから「すごく楽しそうに話をしますね」と言われた。
持ち味とか武器とか、そういうのも大事だけど、本来は建築の仕事をやっているという意志とプライド。



それを色んな形で表現すればいい。