この仕事には正しいやり方とか正攻法ってのはなく、同じ手段を異なる人間が使っても、同じ結果に至らないケースが多々ある。
それはおもしろさでもあり、奥深さでもあり、時に地獄を見るようなトラブルにもつながる。
この仕事は今日明日で何かを得られるような類の仕事ではない。
何かをした対価がその日のうちに支払われるものではない。
そして自分の持ち場を守り、業務を遂行して対価を得る仕事でもない。
だからこそ、気の遠くなるような時間をかけて、こつこつと泥臭いことを続けて花開いた時には得難い充実感がみなぎるし、膨大な時間をかけて金にならない行為を続けていたと気付いた時の悲壮感は計り知れない。
賢い人間はその行為が無駄かどうかを早い段階で判別する。
ただ、賢い人間は経験に裏付けされた判断基準を持っている。
明確な判断基準を持たない人間は、直接的な結果に繋がらない行為を、その効果を、膨大な時間をかけて積するしかない。
続きはまた今度。
